アイヌとアマミ
郷右近富貴子
なぜだかわからないけど、数年前から奄美大島に思い馳せるようになっていた。どこか、繋がるものがあるような気がしてならなかった。
そしていつか、母と姉と私の3人で、「女3人珍道中ウポポの旅」と
タイトルまではいらないけれど、奄美大島を訪れることが、今の私の夢の一つ。
そしてできれば、ウポポとシマ唄との交流をする事。
そんな夢に思い馳せながら過ごしていた矢先、
倉敷市にて母と共にウポポを歌わせていただく機会に恵まれ、そしてなんと!
その同じイベントに奄美大島の唄者さんが来られるとの事!!!
奄美大島の人気唄者さん「中村瑞希」さん。そして「笠利愛那」さん。
楽屋へご挨拶をしに伺ったら…
とっても素敵な大島紬姿…
とっても美しかった。
「アイヌの方にお会いできる事をとっても楽しみにしていました。」
と言って下さり、うれしくて、胸がいっぱいになった。
実は以前、お友達から「ちょっと聞いてみて!」と、紹介された奄美の唄者さん「中村瑞希さん」
その歌声はインターネットの動画などで聴かせていただいていた。
そして一度聞いて、すっかりファンになってしまっていた。
初めて聞く、生のシマ唄。
独特の節回しとその余韻。島で受け継がれてきたシマ唄の数々。。。
美しく力強いその歌声に、すっかり魅了されてしまった。
短いフレーズを交互に歌う様は、何だかウポポにも似ていた。
そしてまた、奄美のお二人も、アイヌのウポポと何処か似ている気がすると・・・。
歌い継ぐ事の思いやそのつながり…もしかしたら奄美大島への縁は
イニシエのルーツを手繰り寄せているのではなかろうか…
と、大げさに思い馳せてしまうけれど
奄美の通称「みっちゃん」さんが言ってくれた
「距離は遠くとも心は近い」
という、言葉を胸に
きっと、奄美大島へ行きます!そして、北海道アイヌモシリへ来てください!
と、約束をした。
きっときっと、この夢を叶えて、「距離を飛び越えて、心をもっと近く」
守り歌い継がれた唄を唄いあう、そんな日への道が大きく一歩前進した出来事でした。
東京でのイベントのお知らせです。要予約となります。お誘い合わせの上、是非お越し下さいませ。
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郷右近 富貴子/ごううこん ふきこ
幼少よりアイヌ舞踊などを習いつつ阿寒湖アイヌコタンで育つ。3児の母。アイヌ料理屋ポロンノを家族で経営しつつ、阿寒観光汽船「アイヌ文化ギャラリー船」にて、アイヌ語り部として、ムックリやトンコリなどを演奏し、アイヌ文化を紹介している。姉・床絵美と’Kapiw&Apappo’というユニットで音楽活動を行っている。民芸喫茶ポロンノホームページ